・これから面接を控えてた就活生へ
3月から会社説明会が解禁されて、早ければGW明けから6月には本格的に就職活動面接が始まるものと思います。
面接は非常に緊張するものです。結果、何が言いたかったのか自身でも分からなくなることもあろうかと思います。
緊張はある程度、緩和できます。それは練習することです。小恥ずかしいかもしれませんが、親御さんを、同期を、先輩を相手に想定問答の練習をしてください。断言します、必ず“ 慣れます ”。
もう一つ、“慣れ”では解決できない面があります。ご自身の“独りよがりでない”、“客観的な”分析です。
今回は、客観的な分析手法として3C分析をご紹介いたします。
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面接に挑む前に3C分析で、自分自身を俯瞰しよう!
3C分析とは?
顧客のことを指す「Customer」と、競合を示す「Competitor」と、自社を意味する「Company」の頭文字がすべて“C”なので、 マーケティングの3Cと言われます。
自社の製品やサービスを取り巻く環境を、それらを売っていく顧客と競合する他社というたった3つの登場人物で分析するフレームワークです。
シンプルが故に、捉え方を変えればいくらでも応用できるという点で非常に万能な考え方です。
したがって、就職活動でこれから面接に挑む方は自分自身を見つめ直す一つのフレームワークとして活用されることをお勧めします。
具体的にどうしたら良いの?
Customer:市場・顧客 =“業界分析”
就職活動をなされている企業自体に加えて、それらを取り巻く業界研究と言い換えることができます。
・購買行動の動向
・ニーズ・購買要因の把握
・セグメント別の動向
ある程度の規模がある業界であれば業界動向SEARCH.com等で把握します。
上場企業であれば、数年分の有価証券報告書や経営方針説明会の資料がIR資料に掲載されています。有価証券報告書からセグメント毎の売上成長率を算出し、売上高および営業利益率(売上総利益率)と比較すればPPM分析をすることができます。
一例としてソニーのPPM分析結果をご紹介します。
市場に流通する製品を作っている企業であれば、その製品を買ってみるのも一つの手だと思います。また、店舗があるなら実際に行ってみてください。現代はほとんどの情報はインターネットに存在しているといっても過言ではありません。
しかしながら、実際に“買ってみた”や“来店してみた”等の経験や、それを通してあなた自身が感じた事は、他人と完全に共有することができない競争優位の源泉になり得ます。
是非、その経験とその時の感情を“自分の言葉”としてアウトプットしてください。
Competitor:競合 = “他の就活生”
競合するのは、同じ面接会場にやってきた“他の就活生”です。
・成功企業の動向、成功要因
・強み、弱みの分析
その企業の就職活動面接に応募してきた他の方が、どのような人間なのかというのは現実的に把握することは不可能です。
一つだけ共通の事実があるとすれば、その企業に「興味がある」「勤めてもいい」という気持ちがあるということです。
他の就活生と情報交換することは大賛成です。複数人と話ができればエントリーシートに通過した就活生のおおよそのスペックを想像することができようかと思います。
他方で、企業側からしたら一次、二次と選考を重ねてふるいにかけた就活生のみなさんを甲乙つけがたい状況が加速します。
したがって、この“差がない”ことを利用する術はないと考えます。「業界分析の結果、こうでした」「実際に買ってみたときに、こう思いました」「店舗に足を運んだ時に、こう感じました」等のアウトプットを面接官に伝えることも検討してください。
選考が進むにつれて、部課長級ではなく担当執行役員や取締役が面接官として同席しています。彼らも人間なので自分たちが経営している会社が、就活生のどう受け止められているかは非常に関心が高いです。印象に残る方は年に数人いるようです。
Company:自社 = “あなた自身”
言わずもがな“あなた自身”です。
・重要な成功要因(KFS)と強みの整合
・重要な成功要因(KFS)とのギャップ
就職活動をする上では“自己分析”は当たり前かと思います。先ずはあなたの強みと弱みを明らかにしてください。客観的にみてくれる親御さん、同期、先輩にヒアリングすることをお勧めします。
あなたにとっての「重要な成功要因」は、「内定をいただくこと」ですので、3C分析の前段で確認してきた業界分析の結果、その企業にとってはあなたの強みがどう活かせるのかを訴求してください。
年に数人「キラッと光る人財」がいる
私自身は、企業の人事担当はしておりません。
ただ、私が所属する『経営戦略室』という部署は、企業の何年も先の将来を現経営陣と創造していくことが仕事です。したがって、社内において協業する層は部長以上、執行役員、取締役、監査役、社長です。
どの企業でも、最終面接は社長もしくは取締役が行うケースが多いと思います。年に数人「キラッと光る人」がいると、彼ら自身は最終面接で一度しか会っていないのに、何人もいる内定者の中でしっかりと 「キラッと光る人」の名前と顔を覚えています。
欲しい人材は?
「欲しい人材」は企業によって異なるかもしれませんが、私が勤める会社では下記を重視するとしています。
- 自律できること
- チャレンジ精神を持っていること
- コミュニケーション能力が高いこと
就職活動だって競争です。採用できる枠というのは決まっています。大きい企業であれば安定していますし、教育体制が整っているからと期待して人がたくさん集まってくるのは必然でしょう。
コモディティ化しない自分とは?
独自の見解を持っている
これは自身で考えて客観的に分析した結果をベースにしていることが伝わります。
コモディティ(英:commodity)化は、市場に流通している商品がメーカーごとの個性を失い、消費者にとってはどこのメーカーの品を購入しても大差のない状態のことである。
Wikipediaより
“モノ”に例えて大変恐縮ですが、就活生の中には人事担当者曰く「金太郎あめ」のような層がいるとのことです。
すなわち、「金太郎あめ」のようにどこを切っても同じ。同じようなノウハウ本を読んで、同じような就活セミナーに参加して、企業が「求める人物像」を演じているが故に、個性が埋没してしまう結果になってしまいます。
まとめ
今回、これから面接に挑んでいく就活生の皆さん向けに3C分析を取り上げました。
企業に勤めることはゴールではなく、スタートです。
視野が狭いと昇進していくことは難しいです。俯瞰して全体像を把握することで、課題解決の優先順位を素早く判断することができます。
3C分析は、シンプルが故に応用範囲が広いです。これを機に自分のモノにしていただき、これからの人生に戦略を持っていただければ幸甚です。
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