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絶対に負けられない戦いが、ソコには…ある?
サッカー日本代表戦で一躍メジャーになったフレーズですよね。余談ですが、知ってました?もはや応援グッズとしてパンツにまでなっています。
ここまで強い思いではないにしろ、「ここまでやったのだから、もったいない」と思ったことは一度や二度じゃないと想像します。
この「ここまでやった」ことに費やした時間やお金を、何故もったいないと思うのでしょうか?この元をとってやろうという心理からくる「サンクコスト」について今日は解説していきます。
サンクコストとは?
経済学の用語で「埋没費用」と訳されています。
何が埋没してるの?
ビジネスを進めていく中で、例えば投資したとします。この投資という経済行為を途中で白紙撤回したケースを想像してください。当然のことながら投資した費用は戻らないどころか回収する術すら失ったことを意味しますよね。
すなわち、この時に発生した費用は二度と掘り起こせなくなってしまったという意味合いで「埋没」した「費用」と覚えてください。
サンクコストを英語で表記すると?
英語で表記すると「Sunk cost」です。
「沈没する」という意味の Sink の過去分詞だから Sunk を使います。名詞の方が日本人には馴染みがありますよね。台所の流し「シンク」です。
サンクコストの呪縛とは?
回収できないコストを、必死に取り戻そうとすること
例えばこんなケースです。
- (恋愛編)もう付き合って5年、来年で30歳か。どこが好きかもよくわからない、すでに空気のような存在…、「別れる!? (ヾノ・∀・`)ムリムリ」
- (ギャンブル編)10,000円が目の前にパチンコ台に吸い込まれている状況で、「次の千円で当たるかもしれない!!」
- (投資編)時間をかけて調べ上げた銘柄が連日のストップ安「 いや、ちょ、長期投資なんだよ」
- (事業編)新規事業として多額の投資をしたが、一度も黒字転換をしていないビジネス。「時代が追い付いていない、次期こそは。今が踏ん張り時だ!!」
人間は合理的な生き物で、「損はしたくない」と誰しもが思っています。したがって絶対に回収できないサンクコストに囚われて、逃げられず、「必ず取り柄してやる!」と躍起になって、余計に傷を広げてしまう結果になるのです。
サンクコストの呪縛の代表例はコンコルドの開発
典型的なサンクコストの呪縛の例として、
「コンコルドの誤謬」と揶揄されています。
コンコルド(フランス語: Concorde)は、イギリスとフランスが共同開発した超音速旅客機(英語: SST; supersonic transport)。2003年に全機が退役した。
Wikipedia:コンコルドより
夢の超音速旅客機として有名なコンコルドですが、実際に製造されたのはたったの20機のみで、最終的に運航は2社だけという結果だったのです。
時代背景としてオイルショックによる燃料費の高騰、戦闘機で想像いただければわかりやすいと思いますがソニックブームによる大音響などが原因となって、開発段階で受注が相次いでキャンセルになりました。
250機が損益分岐販売数量と言われていたので不採算にも関わらず、莫大な開発投資によって後に引けなくなり完成に至ったと言われています。
サンクコストの呪縛から逃れる最良の方法
“今”を生きろ!!
「時制」を意識することです。サンクコストを取り戻すことはおそらく不可能です。「過去」(サンクコスト)をまずは無視して、「現在」にその事象を続けるか否かを客観的に問てみてください。
「現在」なら、さらなるコストを掛けないな。と考えられるのであれば即刻、ソレを止めるべきです。
先ほど挙げたケースごとにアドバイスです。
1.(恋愛編)もう付き合って5年、来年で30歳か。どこが好きかもよくわからない、すでに空気のような存在…、「別れる!? (ヾノ・∀・`)ムリムリ」
2.(ギャンブル編)10,000円が目の前にパチンコ台に吸い込まれている状況で、「次の千円で当たるかもしれない!!」
3.(投資編)時間をかけて調べ上げた銘柄が連日のストップ安「 いや、ちょ、長期投資なんだよ」
4.(事業編)新規事業として多額の投資をしたが、一度も黒字転換をしていないビジネス。「時代が追い付いていない、次期こそは。今が踏ん張り時だ!!」
むしろ逆手に取って利用できないのか?
年会費などの定額料金です。
有名なのはCOSTCO(コストコ)です。年間数千円を払っていると考えると、何とか元を取ってやろうとついつい買い過ぎてしまいますよね。
他にも「飲み放題」や「食べ放題」。これも元を取ろうとたくさん飲んだり食べたりしてしまいますよね。単価が高いものは○○放題メニューから外されていたりして、追加で頼んでしまい高くついた経験がおありの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
まとめ
サンクコストは経済学の用語ですが、根底にあるのは人間の「損をしたくない」という行動心理学です。
世の中に目を向けてみれば、客観的に何故やめられないのだろうか?と思うこともたくさんあろうかと思いますが、本人からしてみればサンクコストの呪縛から抜け出せていないだけなのかもしれません。
最後に、対に負けられない戦いが、ソコにはあるのか?と聞かれるのであれば、
完璧に負けている戦いが、ソコにはある!!
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